2013年6月15日土曜日

畳み込み積分

畳み込み積分は、wikipediaから定義式を持ってこれば、


というようなものです。積分範囲は基本的には[-∞,∞]ですけど、[0,t]とかもあります。
ここでは、後者を積分範囲として取り扱っていきます。

畳み込み積分は、確率変数の変換で出てきます。
独立な確率変数x, y (>0)を用いて、 z = x + y と定義しましょう。
このときのzの確率分布はどうなるか、って話です。

例えば、z=4となるような確率を求めてみます。
別に難しいことを考えるもなく、x+y=4なる確率を求めればいいわけですよ。
これは結局、x=0.1,y=3.9とかx=0.5,y=3.5とか、x=1.8,y=2.2とか…の場合の足しあわせですね。

xの確率分布をf(x)、yの確率分布をg(y)としたときに、z=4なる確率が、
f(t)g(4-t)dt の足しあわせになるのは一目瞭然ですね。
足しあわせは積分ですから、結局これは畳み込み積分になります。

2つの同じ分布関数を畳み込み積分すると、また同じ分布関数になる性質を再生性というのです。

畳み込み積分は、積分の性質をそのまま受け継いで、
①結合則、②交換則、③分配則などなど・・・の性質をもっています。

さて、ここで、1*1*1*1*1*1*・・・・*1 (1がn個の畳み込み積分)を求めてみましょう。
これを

と置いてやれば、漸化式として、
が成り立ちます。これは、
となるので、n=2のとき、
であるので、結局答えとしては、

となります。この結果を使うと、指数分布からガンマ分布を出す計算が楽になります。



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